車好き20代ITインフラエンジニア吞兵衛のブログ

車と旅が大好きな20代男が主に仕事や恋愛、車や旅、お酒に関することを思うままに書いています

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初めてVxRailを構築した時に詰まった点を振り返る

オンプレミスでの仮想基盤はHCIが主流になってきています。

 

その流れで新しくVxRailを触るという方もいるのではないでしょうか。

 

Nutanixの方が導入されることは多いですが、VMware ESXiに親しみのある企業さんはVxRailを選ぶこともありますよね。

 

今回は、初めてVxRailに触るというインフラエンジニアの方の為に私がVxRailの構築で詰まったところを紹介します!

 

この記事はこんな方におすすめ

 

  • インフラエンジニアとして現場で働いている方
  • 仮想基盤の提案をしたい方
  • VMwareに詳しい方

 

 

VxRailとは?

出典:Dell EMC VxRail|ソリューション|VMwareソリューション

 

VxRailはVMwareのvSANテクノロジをベースに、サーバ、ハイパーバイザー(ESXi)、管理ツール(vCenter、VxRail Manager)といった仮想基盤に必要なコンポーネントを全てパッケージ化したHCIの一種です。

 

ノード障害への強い耐性と、リソースの拡張が楽にできるとあって今導入が進んでいます。

 

VMwareが直接開発に関わる唯一のHCIであり、VMware製品との親和性に優れ、信頼性の高い仮想基盤を提供しています。

 

VMwareのハイパーバイザーは今までも多くのインフラエンジニアに親しまれてきているため、そのままの使い勝手でHCIを使えるというのも非常に大きなメリットでしょう。

 

私が実際に触ったVxRailについて

私が今回構築したVxRailの詳細は以下になります。

 

  • バージョン:7.0.202
  • 機種:VxRail E560F
  • 構成:4ノード構成

 

以上、VxRailの構築に携わる方はご参考くださいm(__)m

 

VxRailの構築について

ここでは、実際にVxRailの構築についてお話します。

初期構築

初期構築は、「VxRail Manager」のウィザードを進めれば簡単にできます。

 

初期IPが「192.168.10.200」なので、10点台のネットワークがあるなら問題なく接続できます。

 

私が構築した環境は10点台から問題なく接続できたのですが、環境がない場合はIPを変更する手順もあるようです。

 

参考:VxRail Managerの初期IPアドレスの変更について - Dell Community

 

エラーの解消

初期構築が済んだら、エラーがいくつか出ているので解消しましょう。

 

確か「Host TPM attestation alarm」という警告が出ていたはずです。

 

エラー自体は恐らくクリティカルなものは初期構築が済んだ段階ではありませんが、消しておいた方がお客さまに後から何か言われることもないので無難です。

 

ググれば解消方法はすぐに出てきます。

 

参考:https://thephuck.com/server-hardware/how-to-fix-tpm-2-0-device-detected-but-a-connection-cannot-be-established-on-dell-emc-vxrail-nodes/

 

仮想マシンの作成

ここまで完了したら、実際に仮想マシンを作成します。

 

作成自体はVMwareとほぼ同じなので、VMwareに親しみのある方であれば問題なく可能です。

 

私の場合は作成ではなく仮想化基盤の更改だったのでV2Vが多かったですね。

 

V2VにはvCenter Converterを使用しましたが、その話はまた別の記事にまとめます!

 

私が初めてのVxRail構築で嵌った部分

ここからは、実際に私がVxRailの構築でハマった部分を紹介致します。

 

外部にDNSを置いておく必要がある

VxRailを導入する環境では外部にDNSを置いておく必要があります。

 

シャットダウンの時に外部のDNSを見に行く必要があるようで、外部にDNSがないと、VxRailがシャットダウンできなくなるようです。


このような仕組みなので、VxRail上の仮想マシンDNSを構築している場合もシャットダウンできなくなってしまうということに注意しましょう。

 

実際に外部DNS無しでVxRailのシャットダウンを試みましたが、ウィザードで引っかかってシャットダウンできませんでした。

 

MLD Snoopingを有効にしておく必要がある

VxRailを導入する環境で使用するスイッチのMLD Snoopingは無効化しないようにしましょう。

 

基本的にスイッチはデフォルトでMLD Snoopingは有効ですが、有効にしているとエラーが大量に吐き出される場合がある等の理由から構築現場では無効化してしまうことも多く見受けられます。

 

普段無効化させていたとしても、VxRailを導入する場合は有効にしたままにしましょう。

 

電源容量はかなり食う

私の感覚ではありますが、VxRailは電源容量をかなり食います。

 

一般的に使用されるサーバーは大体大きくても750Wくらいが多いかなと思うのですが、今回導入したVxRail E560Fは最大電力1100Wでした。

 

私が導入した時はデータセンターの電源容量がかなりギリギリで、最終的にお客さんに電力の導線をもう一本増やしていただきました。

 

導入する環境の電源容量に問題はないのか、気を張っていた方が良いでしょう。

 

Oracleに気を付ける必要がある

Oracleが走っているサーバーをVxRailの仮想基盤にP2VまたはV2Vする時は慎重になりましょう。

 

Oracleのライセンス形態は、仮想基盤のスペックに左右されます。

 

つまり、VxRailに乗せてしまうとVxRailの膨大なスペックに合わせてライセンスを取得する必要があるので、多くの場合ライセンス違反になってしまいます。

 

Oracleのサーバーだけは他に仮想基盤を用意してそちらに乗せる等対策が必要です。

 

操作性はとても良い!VxRailの提案も視野にいれよう!

個人的な感想ですが、NutanixよりもVxRailの方が操作は非常にしやすいです。

 

Prismの操作は若干癖がありますよね><

 

特に今までVMwareを触ってきた人ならVxRailは何ら問題なく操作できるでしょう。

 

Nutanixよりも高価になりがちはVxRailですが、提案の幅を広げるためにもぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。