インフラエンジニア、その中でもサーバーエンジニアであれば避けては通れないのがP2VやV2Vです。
できれば大きな問題も起きずにスムーズに進めたい人がほとんどでしょう。
特にお客さんの実環境から新しい仮想化基盤に移行する際は仮想マシンが壊れでもしたら大問題なので、慎重に行う必要があります。
ここでは、私がVxRailへお客さんの旧基盤に乗っていた仮想マシンを移行した際にvCenter Converterが有用だったので紹介致します。
この記事は以下の方におすすめです。
- 今回使用したVxRailとvCenter Converterについて
- vCenter Converterとは?
- vCenter Converterのインストール方法
- vCenter Converterの使い方
- vCenter ConverterでP2V及びV2Vする時の注意点
- これからvCenter Converterは使えなくなるかもしれない
今回使用したVxRailとvCenter Converterについて
今回私が導入したVxRailとvCenter Converterについて載せておきます。
・VxRail
- バージョン:7.0.202
- 機種:VxRail E560F
・vCenter Converter
- バージョン:6.2.0.1
- ダウンロードURL:https://customerconnect.vmware.com/downloads/#all_products
尚、この記事は自分が試みた時の出来事を述べているにすぎないので環境によっては上手く動かないことはあると思います。
動作を保証するものではないのでご了承くださいm(__)m
vCenter Converterとは?
VMware vCenter Converterは、WindowsやLinuxなどさまざまな種類のマシンをVMware ESXi上の仮想マシンに変換できます。
My VMwareのアカウントさえあれば無料でダウンロードが可能。
Hyper-VのみならずやKVMなど、サードパーティ製の仮想マシンの変換をサポートしています。
vCenter Converterのインストール方法
vCenter Converterのインストール方法を紹介致します。
インストーラーのダウンロード
インストーラーは以下サイトからインストールできます。
https://customerconnect.vmware.com/downloads/#all_products
インストールにはMy VMwareのアカウントが必要(無料)になるので持っていない方は作成しましょう。
インストール
インストーラーがインストールできたら実行します。
特に引っかかるところはなくそのままウィザードを進めれば問題ありません。
以下画面まで進めばインストールが完了しているので、[Finish]をクリックします。
簡単ですね!
vCenter Converterの使い方
vCenter Converterの使い方を紹介致します。
私は今回|Hyper-V上の仮想マシンをVxRailに移行したので、その手順を以下にて載せていきます。
①vCenter Converter”を起動後、”Converter machine“をクリックします
②移行元を指定します
ホスト名で指定することも可能ですが、DNS関連の不要なトラブルを回避するためIPを指定することをおすすめします。
③エージェントを自動でアンインストールするか手動でするかを選択します
個人的には、後から手動でアンインストールのは2度手間なので自動でアンインストールする方をおすすめします。
④対象のHyper-V上に存在する仮想マシンの一覧が表示されますので、移行したい仮想マシンを選択します。
パワーオン状態の仮想マシンは選択できないので、予め仮想マシンはシャットダウンしておきましょう。
⑤移行先となるESXi (ESXiがvCenterの管理下に存在している場合はvCenter)のIP、ユーザ名、パスワードを入力します
Security Warningが出た場合は、[Ignore]をクリックすれば問題ありません。
⑤vSANのデータストアを選択します。
⑥最後にサマリーが表示されるので、警告等がないことを確認してから[Finish]を選択して実行します。
以上がHyper-VからESXiにV2Vする手順でした。
簡単ですね!
vCenter ConverterでP2V及びV2Vする時の注意点
ここでは、vCenter ConverterでP2V及びV2Vする時に気を付けておきたいポイントを3つ紹介致します
エージェントをデプロイする
vCenter Converterではエージェントをデプロイします。
そのため、vCenter Converterを使用した後エージェントをアンインストールしないと残り続けます。
大きな容量を食うわけではないのでそのままでも大きな問題にはなりませんが、作業中に使用したエージェントが残ってサーバーに残ったままなのはよくありません。
使用後は自動的にアンインストールされるようにしておくか、手動でアンインストールしましょう。
Windows Server 2003はP2Vできない
Windows Server 2003等のレガシーOSにはエージェントをデプロイできません。
そのため、レガシーOSのP2VはvCenter Converterではできません。
レガシーOSdiskに出会った時は、Disk2vhdやArcserveを使用する等別の方法を考えましょう。
DiskもしDisk2vhdやArcserveもを使用する場合も最新版では対応していないので、古いバージョンのソフトを用意する必要があります。
仮想マシンのWindows Server 2003は、仮想基盤がWindows Server 2012R2や2016であればV2V可能です。
これからvCenter Converterは使えなくなるかもしれない
VMware vCenter Converter Standalone 6.0を最後として5年以上も更新されていません。
そのため、そのうち使えなくなる可能性が高いでしょう。
ですが使える内は非常に有用なので、大いに活用していきたいと思います!
出典:vCenter Converter Standalone | JP